全ての美術品と一緒とは思いますが、アンティークテキスタイルを購入する時に決め手は好きである事。私は一番そこが重要だと思います。胸にグッとくるものを選ぶのが大切でしょう。

人それぞれ嗜好が違いますが、逸品を見て心動かされることはあるはずです。目と心で見る、という事でしょうか。時に見かけるのは頭で見るタイプの方です。知識があり過ぎてそこに頼るばかりに目と心を忘れてしまうと大失敗になりかねません。

染織品は贋作が難しいメディアではありますが、高額だけれど何とか作れそうなものだとチャレンジする人がいます。すぐに見破れるものから、かなり高度に似せているものまでまちまちです。そうすると、本など印刷物で見ていたものが目の前に手の届く価格であったりして、舞い上がって買ってしまうという事が起こるのです。プロでも時々聞く話です。
幸いにも贋作を購入した失敗は無いものの、私も知らない人から画像だけでの紹介で購入して「失敗したー!」と後悔したことはあります。皆様、画像で判断する場合には納得いくまで詳細をご確認ください。

もう一点は情熱です。これは計算出来ないことで、好きなものに出会ったら出来る限り入手する手立てを考えること。レアなものは一生に一度の出会いかもしれず、逃した魚は大きいのです。私はその情熱があり過ぎて困るのですが、、、でも良いものは常に素晴らしいですし、この満足感は代え難いものです。